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INTERVIEW村で生きる

高橋明利さん/出来るならば木島平1番のペンションにしたい

この記事は、2017年に書いた内容です。

ちょっと緊張した面持ちで出迎えてくれたのは、現在父親の経営するペンションシュトラーゼで修行中の高橋明利さんだ。高校を卒業後、千葉の大学へ進み、父の「最低4年は村の外で働いて来い!」という言葉に従い、4年8ヶ月の間、みっちりと、埼玉県内の建設業で働いた。そして、その年のスキーシーズン前に村へ戻り、父の仕事の手伝いを始めた。父には、ペンションの仕事を無理に継ぐことは ないと言われたが、この仕事に就くことは、運命のようなもので、抵抗はなかったという。

ペンションの仕事をする高橋明利さん

宿では、自慢の自家製野菜と果物をふんだんに使った料理でおもてなしをしている。
その為、1.3町歩の田んぼや、トマト・きゅうり・なす・キャベツやジャガイモの野菜をはじめ、リンゴ・もも・プラム・ブルーベリーなど さまざまな果樹を管理している。
日々、畑と、ハイシーズンは宿の仕事に追われる毎日だが、苦痛に感じたことはない。長く宿を愛してくれるお客さまと、心の繋がりが出来ているからだ。小さなお子様だったお客様が、成長してもなお、この宿を訪れてくれる。そんなお客様との関係が、素直にうれしいという。
現在のお客様は、主にスキーシーズン(週末)と夏場(お盆)の合宿に集中する。以前は、平日に大学のスキー部が合宿で利用することも あったが、今は部員が減って平日はお客様も少ないという。しかし、固定のファミリー客も多く、一緒に畑へ行き、自慢の野菜を一緒に収穫 したり、お土産として提供する。

農作業をする高橋明利さん


取材をしてみると、控えめな方で、あまりがつがつと夢や希望を語らない。が、あえて夢を聞いてみたところ、「出来るならば木島平1番のペンションにしたい」と語った。

「今の木島平は、ペンションや民宿がどんどん減っていて寂しい。 宿を継ぐ人もほとんどおらず、2代目も数えるほどです。自分もどうしても宿をやりたかったわけではないが、お客様も宿を愛してくれているし、自分の代でこの宿を終わりにしてしまうのはもったいないと思った」

朴訥で優しい彼の中に芯の強さを感じた。

【宿の自慢】
スキー、スノーボードの乾燥室は他のペンションに比べ3倍も広く、(スキーバイス台2連式)スペースは十分あります。 浴室もグループで入浴しても悠々の広さです。 料理には自家製の新鮮食材と木島平米を使用。時期に合わせて食材を選び、オーナーが丹精込めて作った料理をダイニング でゆっくりとお召し上がりください。

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高橋明利(たかはしあきとし)さん
1987年生まれ
スノーリゾートロマンスの神様で「ペンション シュトラーゼ」の宿業務と農作業を行う未来の2代目
公式サイトURL: http://www.syutoraze.com/

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