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こだわりたっぷり木島平のお酒「内山乃雫」

雪中貯蔵酒もある内山乃雫

夏といえば、ビール!ではなく、木島平村に来たら、日本酒がおすすめ。

今回ご紹介するのは、木島平村のお酒「内山乃雫」。

木島平のこだわりの地酒「内山の雫」

木島平村産“ひとごこち”と、木島平村の名湧水“龍興寺清水”でつくられた、まさに“木島平村のお酒”。ラベルにも江戸時代から内山地区に伝わる“内山和紙”を使っています。

そんな「内山乃雫」の知られざるエピソードと、“雪中貯蔵酒”プロジェクトについて、インタビューをまじえてご紹介していきたいと思います。これを読んで、ぜひ木島平村で「内山乃雫」をお楽しみください。

酒造×生産者×酒屋 ご縁がつながった誕生秘話

名前にある内山は、地区の名前。内山地区のお水とお米で醸されたお酒だから、「内山乃雫」。名づけ親は、内藤酒店のご主人の内藤さん。村内で、木島平産酒米でつくられたお酒を多数取り扱う、村の酒屋さんです。

「木島平でしか買えないお酒がつくりたかった」と、もともとご縁のあった志賀泉酒造の中山社長に「木島平のお酒をつくってもらえないか」と話したのが誕生のきっかけ。いろいろなご縁がつながっていき、翌2011年に“木島平村のお酒”が完成。

「とにかく、地元の農家さんの収入を増やし、うちが売ることで農家が潤ってくれたら」。農業で生計がたてば、若者の新規就農や人口増にもつながると、内藤さんは期待を込めます。

木島平のこだわりの地酒「内山の雫」を販売している内藤酒店

いいお米といいお水でつくるおいしいお酒

さて、気になるお味はというと、“女性でも呑みやすいお酒”。内藤さんによれば、いわゆる“名酒”よりもおいしい、と言うお客さまもいらっしゃるとか。呑みやすさの訳は、精米歩合。お米を58%まで磨いたお酒は、ふつうでいえば吟醸酒。「それを買いやすい価格でつくり、より呑みやすいお酒にしていきたい」という志賀泉酒造さんの想いの結晶です。

中野市に本社を置く志賀泉酒造さん。おいしいお水とお米を探していたところ、ご縁が結ばれたのが木島平村でした。お米を炊いてもおいしい軟水の内山地区の湧水“龍興寺清水”は、酒造りにも最適。このお水を使うようになってから、品評会で金賞を受賞したこともあり、中山社長は「水の力というのは確実にあるもの」と強く感じたそうです。

「木島平の皆さんに喜んでもらいたい。米と水の力でもっともっといい酒をつくる、木島平っていう地域をいかせれば」と中山社長は仰います。

豪雪地帯をいかしたプレミア日本酒“雪中貯蔵酒”

そんなこだわりと想いが詰まった「内山乃雫」。さらに、もうひと味、違った楽しみ方ができるのが“雪中貯蔵酒”。

豪雪地帯である木島平村。「雪に埋めてみたらおいしくなるのでは」と、「内山乃雫」を雪に埋めて春先にのみくらべをしたところ、その味の違いに全員が驚きました。雪に埋めると、“かど”がとれて味がまろやかになるといいます。雪の利活用に知識のあった当時の地域おこし協力隊員も中心に加わって、「内山乃雫」完成の翌年から、早くも雪中貯蔵酒の取り組みが始まりました。

木島平のこだわりの地酒「内山の雫」の雪中貯蔵酒を雪に埋める作業

はじめ400本だったものが、1000本・・・と増えていき、最近では4000本を超える本数が貯蔵されました。貯蔵期間も最長の4か月。特に、火入れをする前の“生原酒”は、掘り出しの場に立ち会った人だけが味わえる貴重な味。雪室から取り出す頃になると、問い合わせのお電話をいただくこともしばしば。県外からも人気の雪中貯蔵酒は、年内には売り切れてしまうものもあるほど。

また、呑んでおいしいだけでなく、この雪室の取り組みは、長野県1村1自然エネルギー取組事業の対象にも認められ、ますます多彩な可能性を含んだ取り組みになってきています。

木島平のこだわりの地酒「内山の雫」の雪中貯蔵酒が紹介された新聞

△2018年6月29日(金)発行の「北信ローカル」記事より
北信ローカルサイト【http://www.shinshu.co.jp

生産者さんに聞くこだわり

現在、「内山乃雫」につかう酒米を生産しているのが「内山酒米研究会」の島崎さん、竹内さん、日台さんの3名です。会長の日台さんによると、「売れてきているからだんだん(作付)面積は増えている」と言います。内山地区は水が冷たく、そのため、収量も少ない土地柄。しかし、その分おいしいお米がとれるのです。

「1年ごと違う。毎年勉強だ。いいものをつくって呑んでもらって、うまかった、よかった、せって(言って)もらえれば生産者としては嬉しいこと。」と日台さんは仰います。やはり、「売れてきているのは、作っていてやりがいがある」とのこと。現状に満足することなく、よりおいしい米づくりにかける想いも聞かせていただきました。

「内山乃雫」につかう酒米を生産しているのが「内山酒米研究会」のメンバー

たかが、一杯。されど、一杯。いろいろなご縁が重なり生まれたストーリーを想いながら呑むお酒は、格別です。呑むひとによって好みが違うのもまた日本酒のおもしろいところ。

どの「内山乃雫」がお好みか、内藤酒店に行って、内藤さんのお話を聞きながら、ぜひ呑みくらべをして、お気に入りの一本を見つけてみては?

そんな「内山乃雫」を買うなら

内藤酒店

住所:〒389-2302 長野県下高井郡木島平村大字往郷974

TEL:0269-82-2470

●丸山酒店

住所:〒389-2302 長野県下高井郡木島平村大字上木島2508-6

TEL:0269-82-2215

道の駅FARMUS(ファームス)木島平 農産直売所

住所:〒389-2302 長野県下高井郡木島平村大字上木島38番地1

TEL:0269-81-4401

営業時間:10:00~17:00

定休日:毎週月曜日

URL:http://www.farmus.jp/

●志賀泉酒造株式会社

住所:〒383-0024 長野県中野市東山 3番1号389-2302

TEL:0269-22-3322

URL:http://shigaizumi.jp/company

こちらもチェック!

龍興寺清水

「内山乃雫」に使われている水はこちら。環境省の「平成の名水100選」にも選定されている木島平が誇る名水です。この清水を求めて、地元住民だけでなく遠方から訪れる方もいます。

住所:〒389-2301 長野県下高井郡木島平村穂高1282

内山手すき和紙体験の家

「内山乃雫」に使われているラベルは、江戸時代から優れた障子紙として知られている「内山和紙」。内山手すき和紙体験の家では、紙すき体験の他、手すき紙製作・販売も行っています。旅の記念に、はがきやうちわ等のオリジナルの作品をつくってみてはいかがでしょうか。

住所:〒389-2301 長野県下高井郡木島平村穂高1143

TEL:0269-82-4151

営業時間:9:00~17:00

定休日:毎週水曜日 年末年始 月二回不定休

URL:http://kamisukiya.com/

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