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INTERVIEW村で生きる

山城貞男さん/みんなで楽しめるダリア園をつくりたい

朝は陽が昇ると作業を始め、日中は本業のお仕事へ。仕事が終われば、夜は陽が落ちるまで、ひとり黙々とダリアと向き合い作業を続ける。ケヤキの森公園近くの広場で、約100種類ものダリアを管理している山城貞男さん。「木島平を愛していることは確かだから、なんとか良くしたいんだよ~」とダリアと村への思いをお話してくださいました。

村で生きる 山城貞男さん

山城さんは木島平村生まれの木島平村育ち。実家は農家であったため、小さいころから土と触れ合うことが多かった。高校卒業後は、自動車整備の仕事をするために一度村を出る。しかし、セールスを担当するよう言われ、それでは話が違うと仕事を辞め、家に戻り農家を始めた。カヤの平高原で大根を育てたり、やまびこの丘公園で野菜を育てたり、家業の農業をしつつ、木島平村でさまざまな仕事に関わってきた。そんな山城さんがダリアを始めたのは5~6年前。やまびこの丘公園でダリアの栽培を始めたときは、お客さんを呼ぶために、ただ植えるだけの花と、特に興味はなかった。しかし、ダリアを見に来たお客さんの多くからは歓声があがったという。「みんなが喜んでくれる、こんなにも素敵なものなのか!」と次第に魅了されていった。好評ではあったが園内リニューアルに伴い、やまびこの丘公園でのダリア園は中止となった。やまびこの丘公園でダリアをやめるなら、村の人がたくさん見に行ける場所でしたい!という思いから、今年ケヤキの森公園近くでダリアを始めた。

時間も手間もかかるが毎日お世話はかかさない

ダリアはメキシコの山岳地帯が原産。雨は比較的少なくてもいいが、寒暖差が必要である。今年は特に雨が少ないためなかなか根がはらず、また暑い日が続き熱帯夜で寒暖差も少ない。その年の気候にあった対応が必要なので、模索しながらの作業だという。どう咲かせるか考え行う摘花作業に、草取り、芽かき作業等を行うために、毎日のように畑に足を運ぶ。 「これだけ暑く、雨が降らないと、花も生きるために変化していくから、考えているようにはいかなくて本当に難しい。」と手間がかかる作業を、熱心に黙々と行う姿に感銘を受けた。
約100種類ものダリアが植えられ、彩り豊かな花々に目移りするが、花の名前にも注目してほしい。グレンバンクハニカム・浮気心・福は内・イエローハット・ビューティフルレイズなど特徴的な名前のものが多く、名前も見ながらお気に入りのダリアを探してみるのも面白い。新しいダリアの楽しみ方を教わった。

良いものは続けていきたい

「このダリア園は〝みんなのダリア園〟を目指している。今年ダリアを見て興味をもってくれる人が増えたらうれしい。全てボランティアでしているので、来年一人ですべてをするのは、さすがにきついから仲間が増えるといいな。」
以前は先輩に教えてもらいながら、一緒に作業をする仲間がいたが、今はすべて一人。見かねた奥様が、早朝お手伝いにきてくれるのでありがたいという。
「時間をかければ珍しい花を増やしたり、もっと面白いことができる。」
と、これからのことをわくわくした表情で楽しそうにお話する姿は印象に残った。仕事をしながら隙間時間で村のために働く姿は、村をなんとかよくしたいという気持ちがあるからこそできる行動である。 「新しいものばかり探すのではなく、あるものの中で工夫したら、木島平にも良いものはたくさんある。良かったものをちゃんと続けていくことも大事だから、ダリアは続けたい。」
みんなのダリア園は、今後木島平村の名物になるかもしれない。
ダリアは9月下旬~10月中旬にかけて見ごろを迎える。
山城さんの努力の結晶をみに、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

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山城貞男(やましろさだお)さん
1954年生まれ 
5~6年前からやまびこの丘公園でダリアの管理を始める
現在はケヤキの森公園前の畑に移動
一緒に作業をしてくれる方大歓迎!!!
趣味 ツーリング

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