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INTERVIEW村で生きる

小池雅章さん/米作り〝こだわりがないのがこだわり!〟

この記事は、2017年に書いた内容です。

春にはあたり一面水田が輝き、夏には濃い緑、秋は稲穂が実り黄金に輝く木島平村。そんな木島平村で米栽培に励む農家の一人、小池雅章さんにお話を伺った。

小池雅章さん

米農家へのきっかけ

小池さんは地元の高校を卒業後、新潟の専門学校で建築・インテリアの勉強をしていたが、専門学校2年の夏休み、実家の草刈りなどバイトをした際に、漠然と〝自然の中で仕事をするのが自分に合っているのかなあ〟と思ったという。
それがきっかけで、専門学校卒業後、実家に戻り、農業を手伝うようになった。

もともと農家であった小池さんの家。米栽培が主で、ほかにもキュウリやアスパラなど野菜も作っていた。父と一緒に農業をしながら、4年前本格的に父から米栽培を引き継いだ。

酒米「金紋錦」

木島平は酒米「金紋錦」の栽培地として有名である。小池さんの田んぼでは様々な米の種類を栽培しており、酒米は「金紋錦」と「ひとごごち」、そのほかにも「コシヒカリ」「風さやか」…と全面積17haもある田んぼで今年は7種類の米を栽培している。
今回は主に酒米「金紋錦」についてお話を伺った。

「金紋錦」は、今は松本や佐久の方でも作られてはいるが、木島平村で作っている面積の方がずっと広い。昔は「金紋錦」も慣行栽培で作っていたが、蔵元からの声で特別栽培米として作るようになった。
村の特別栽培米の基準は、県の基準よりも厳しく、金紋錦はひとごごちと比べても、作りづらさがあるという。
今年の金紋錦は、早い時期に植えたこともあり、根の活着も良かったので生育は割と良い。それ以降に植えたものは、低温の日が続いたり天候が良くなかったので、生育はいつもより落ち込んでいるのかなというところだそうです。

小池さんが育てた稲

毎年1年生!苦労だって楽しむ

農業全般に言えることだが、米作りも天候によって出来が左右される。その時の条件によって、水の管理、追肥等を調整しなければならない。毎回、稲の顔も違うということだ。
どんな年配の方でも〝農家は毎年1年生だ〟と言っているように、自然相手だから前年と同じやり方ではいかない。毎年やり方が違うというところは、一番大変なところ。
けれど小池さんは、そんな苦労があっても〝苦労を苦労だと思わないようにしている〟と言う。むしろ、そんな苦労や大変ささえも楽しんでいるように思えた。
米作りのこだわりを聴くと、〝こだわりがないのがこだわり!〟と笑顔で答える小池さんも印象的だ。

小池さんのお気に入りの景色は「水田が見える風景」。
〝田んぼから見える妙高山や高社山もいいよ~〟と教えてくれた。〝季節によって稲の生育の移り変わりがあるのも魅力〟。また、大塚沖の田んぼにいると、夏はヒグラシがたくさん鳴くそうで、耳から入ってくる音でも暑さが和らぐという。そんな情景が目に浮かんでくる。

夕方まで稲刈り作業をする小池さん
稲刈り中の広い田んぼ

一番の楽しみ ♪

今一番の楽しみは?と聴くと、〝3人の子どもたちの成長〟だそうです。
現在、小学校のPTA副会長も務めている小池さん。小学校でも活躍するお父さんです。田んぼの水を見に行くときに、4歳になる長男も連れていくときもあるそうで、米作りもPTA等、大変なことでも楽しんで頑張っているお父さんの背中は、子どもたちにもとても頼もしく、かっこ良く見えるに違いない。

とっても気さくで話しやすい雰囲気の小池さん。色んな農家さんとの繋がりもあり、これからの村の米栽培にかかせない人となることでしょう。

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小池雅章(こいけ まさあき)さん
1980年生まれ
JAながのみゆき酒米部会 副部会長
木島平村農業委員会

「小池ファーム」Facebookページ
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小池さんのお米は、木島平村へのふるさと納税の返礼品にもなっています
・ふるさとチョイス内の木島平村紹介ページより
・楽天ふるさと納税内の木島平村紹介ページより