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INTERVIEW村で生きる

宮澤佑介さん/木島平村の中に、もっとそばを食べられる場所が増えたらいい

この記事は、2018年に書いた内容です。

そばを打つ宮澤佑介さん

平成30年、そばの栽培量は平年よりやや不作なんです…。と宮澤さんは話す。

宮澤さんは、庚区にお住まいで、木島平村特産の「名水火口そば」ブランド化を進める木島平村名水火口そばの会の会長。木島平村のそば打ち名人グループ「木島平村そば打ち研究会」の会員でもある。

宮澤さんは、昭和14年2月生まれ。もともとは東京生まれ中野区育ちで、仕事で全国を転々としていたが、ゴルフ場関係の仕事で長野県赴任となり、ついでに移住して田舎に住みたいと思っていた矢先、お知り合いが下高井農林高校出身で、木島平村の空き家をご紹介いただいた。

これを機に、平成16年に奥様と二人で東京都から木島平村の庚地区に移住された。

名水火口そばの会は、平成21年に、村内14団体と販売店と生産者が「名水火口そば」のブランド化を一体的に進めるために組織化、平成23年にそばなど麺類の相互ネットワーク全国組織「全国麺類文化地域間交流推進協議会」の正会員に。これにより全国的にもそばの産地として認められた。

現在は、段位認定試験に合格したものが所属。木島平村唯一の高校である下高井農林高校の生徒も一緒に試験に挑み、平成30年の今年は、2段に5名、初段に4名の高校生が合格した。

村内では4段が最高位で、そば打ち研究会の会長を務めている佐藤富二さんが4段を取得されている。

宮澤さんに名水火口そばの特徴を伺ったところ、名水火口そばには3つの特徴があるという。

①材料は、木島平村の名水、木島平産のそば粉木島平村1キロに対しオヤマボクチ2gを入れる

②最初のうち始めに水回し、オヤマボクチをお湯で溶かし、真ん中に穴をあけて入れる

③オヤマボクチを入れたそばは固くて切りにくいため、切り方に工夫をし押し切りをしている。

これらの打ち方により、のどごしがよく、風味豊かで歯ごたえがいい「名水火口そば」が誕生する。

名水火口そばが食べられる店は以下のとおり。

名水火口そばの日も定められており、そばの注文が可能になっている。

調布市深大寺の「木島平村名水火口そば祭」
調布市深大寺の「木島平村名水火口そば祭」

宮澤さんが所属されている木島平村そば打ち研究会は、約45人程度で組織され、そば技術の講習会、そばの生産から食べる所まですべての知識向上の学習会、イベント(村民祭、調布市深大寺、地域のイベント)への参加、研修旅行も毎年行っている。中には、修学旅行生へのそば打ち指導も行っていて、180人の学生相手に会員をフル動員し対応している。

中でもそば道場は誰でも気軽にそば打ち体験ができ好評だ。

木島平村のそば道場
そば道場の外観

場所:木島平村農村交流館

講師:木島平村そば打ち研究会員

開催日:毎週土曜日、日曜日

開催日時:午前9:00-12:00(受付は11:00)

予約:前日までの予約制(木島平村農業振興公社0269-82-4410)

対象者:どなたでもOK。

参加料金:村内500円、村外700円(そば粉の必要な方は別途)

詳細はコチラ そば道場チラシ

「人生の終盤期を迎えるには最高の場所と趣味を得た。私もそうだけど、そば打ちの後継者を作っていきたい。木島平村の中に、もっとそばを食べられる場所が増えたらいい。」

寡黙な人柄の中に、そば打ちへの熱い思いを感じた。

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